良い危険性「ベネフィット・リスク」と悪い危険性「ハザード」

子どもの成長・発達に役立つ良い危険性「ベネフィット・リスク」

・遊びや遊び場で一般的に「危険」や「リスク」と呼ばれる言葉は、下表「多様な危険性のカテゴリーとベネフィット・リスクアセスメントの関係」で示されるように、地域・社会で受容できる危険性から、受容できない危険性まで幅広い意味の危険性を含んでいます。受容できる危険性とは、子どもが予測管理できる、遊びの楽しさを伴う、便益・効用のある良い危険性という意味で、「ベネフィット・リスク」と 呼ばれており、子どもの成長や発達に役立ちます。

遊び場から取り除く必要のある悪い危険性「ハザード」

・一方、受容できない危険性とは、子どもが予測管理できない、遊びの価値と無関係で、便益・効用の無い悪い危険性を「ハザード」と言います。そして重大な事故につながる、「ハザード」を遊び場から取り除くことは、国土交通省「都市公園における遊具の安全確保に関する指針」や当協会の『遊具のための安全規準』で示されている通り、遊び場の関係者が協力して取組まなければならない重要課題です。

・また、「ハザード」には、遊具など物に関わる「物的ハザード」と、利用者・人に関わる「人的ハザード」があります。
「物的ハザード」は、製造者や管理者が日々努力して、除去するようにしていますが、「人的ハザード」は、遊具で遊ぶ子どもたちと、それを見守る人たち、つまり遊具をつかう人々が理解して取り除かなければなりません。重大な事故につながる可能性のある「人的ハザード」について、本冊子を参考に理解を深めていただき、子どもたちの指導と見守りをお願いします。

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